2018年3月14日水曜日

○一生分の休暇○

3月の中旬に差し掛かり、暖かかったり、肌寒かったり、落ち着かない天気が続いて体調を崩される方がいるようです(>_<)
お出掛けの際は、体温調整がしやすい服装がいいかもしれませんね。
あと花粉対策もしっかり!

 
 
  
大雅荘の梅の木、もう一種類も咲き始めました♪
 
 
本日のタイトル『一生分の休暇』、これは先日亡くなった利用者の方が、自分が新人の頃に言った言葉です。
その利用者の方は、事故で頚椎を損傷し、寝たきりの方でした。
しかし口でリモコンやパソコン、携帯電話を操作することができ、わずかに動く片手で電動車椅子を動かし、外部のサービスを使って外出もされており、あまりの活発さに当時衝撃を受けたのを覚えています。
食事介助の時も、自然にスプーンとフォークを使おうとした際、「なんで箸を使わないの?」と言われました。
最初は言われている意味がわからなかったのですが、介助=スプーンとフォークを使う、と勝手に自分の中で決めてしまっていたのです。
服薬する薬も、素手で錠剤を開けようとした時に、汚いから止めてと言われました(それから他の薬の袋の中で開封するようにしました)。
自分がやっていることを、実際自分がされたらどう?と、その方はたくさん問いかけをしてきました。
おかげで、自分の仕事のやり方はずいぶん変わったと思います。
 
初めは注意されることが多く、自分自身もいっぱいいっぱいでしたが、仕事も覚えて徐々にゆとりも出てきて、少しずつ話ができるようになってきました。
ある日、利用者の方が自分が障がいを負うまでの話をしてくださいました。
「若い頃は色々無茶もやんちゃもしたけれど、仕事は一生懸命やってきたんだ」
家族関係も複雑で、これまで大変苦労をされたようでした。
そしてある日事故にあい、寝たきり状態になってしまったそうです。
たくさん絶望や後悔をしたそうなのですが、「俺は今まで頑張ってきた。だからこれはもう休んでいいぞと、一生分の休暇をもらったと考えることにしたんだ」と話してくださいました。
『一生分の休暇』…今まで考えたこともありませんでした。
ご本人ではないと、この言葉の本当の意味を知ることはできないと思いますが、そう考えることでその方は前向きに進めたのかもしれません。
 
その“休暇”の過ごし方は、人によって意見が分かれるかもしれません…(特に現場では)
でも、私の障がいをお持ちの方に対しての考え方を変えてくれたのは、その利用者の方です。
私はこの方に出会えてよかったと思っています。
これまで我慢してきたことを、今はたくさんやって欲しいです(*゚V゚*)
Oさん、長い間お疲れ様でした。